こんにちは!SenSee編集部のハルです!
私は東京の日本語学校で非常勤講師として、欧米の学生を中心にオンライン授業をしています。学生が少ない今、いかに自分が担当した学生に継続してもらうか、工夫が必要ですよね。
オンライン授業で、なかなか学生が定着してくれない、とお悩みの方もいらっしゃると思います。私も悩んでいたのですが、ある日、家電量販店でハタと気付きました。
皆様は電化製品を買う時、何を基準に買いますか? 商品の良さはもちろんですが、修理が無料のアフターサービスがあると、嬉しくありませんか?
日本語教師も、授業を商品と考えれば、宿題はアフターサービスに当たります。以前は、私は授業が終わった後、学生とはそれっきりでした。しかし、宿題でアフターサービスに努めると、学生のキープ率が上がってきました。
今回は、オンライン授業で学生をつなぎ止めるために、私が実際に宿題として使っているアプリをご紹介します! オンライン授業では、紙の宿題プリントを配布して、回収するのは難しいですよね。アプリを使うと、簡単で楽しくできますよ!
学生が思わずしたくなる宿題って、どんな宿題?
私の学校は、宿題の添削は授業外なので時給がつきません。私が新人講師だった頃は、授業後は早く帰ろうと、機械的に宿題添削をしていました。
しかし、ある日、それはもったいない!と気づきました。宿題こそ、学生と一対一のコミュニケーションがとれる場だったんです! 誰にも邪魔されない、2人だけの会話! 宿題に講師がコメントを書くことで、学生は「今日はどんなコメントだろう?」と宿題の返却が楽しみになってきます。
宿題の内容は、学生が30分以内でできる、心理的に負担がないものがいいです。授業後にさっとできて、間違った箇所は講師が文法解説をしてくれて、楽しいコメントもある、そんな宿題は、学生が思わずしたくなる宿題です!
オンライン授業おすすめアプリ3選!
次にご紹介するのは、オンライン授業の宿題として、おすすめのアプリ3選です。 各々目的や用途が違いますので、学生のタイプに応じて、使い分けてくださいね。
①Padlet:文法の作文添削は感謝される!
私はこのアプリを文法の宿題として使っています。自由作文なので、学生は自分が言いたいことが書け、個性が出せます。なによりも、学生は自分の日本語が正しいかを誰かにチェックしてもらいたいので、自由作文を添削すると喜ばれますよ!
文法以外にも、書くことによって、学生の化石化した間違いが現れるので、会話ではカバーできなかった細かい訂正ができます。
このアプリは、講師が画面背景をいろいろ変えることができるので、「今回はどんな画面かな?」と学生は楽しみにしてくれます。 学生にはリンクを送るだけでなので、簡単ですよ!
②GoodNotes:字を書きたい学生には写真添削!
紙の宿題を学生が選んだ場合、提出は写真で送ってもらいます。 GoodNotesで開くと、丸付けやコメントやイラストなど、手書きで書き込めます。
字を書きたい学生が一定数いるのは事実です。一方、今の時代はパソコンだから、書かなくてもいいと割り切っている学生もいます。学生のタイプに応じて①②を使い分けるといいでしょう。
③Quizlet:敬語や漢字をゲーム感覚で!
これは宿題というより、プレゼントとして学生にあげています。フラッシュカードやマッチングゲーム機能があるので、学生の自習用に最適です。私はJLPTの漢字や、尊敬語・謙譲語を学習した後に、自作したファイルをプレゼントしています。
あるN3受験者は漢字ファイルに感激して、毎日使ったそうです。彼は無事合格し、お礼を言われました。
まとめ
もし学生に、宿題をしたくないと言われた場合、どうしたらいいでしょうか? どのクラスにも、1人はそんな学生がいませんか?
私は強制はしません。でも、エビングハウスの忘却曲線を見せます。覚えた直後は記憶は100%ですが、すぐ忘れることをグラフで説明します。宿題をすると元の100%に戻るので、宿題をするメリットを視覚的に見せます。これを見た学生は、大概納得して、自発的に宿題をするようになりました。
今回はオンライン授業の宿題について、おすすめアプリをご紹介しました。でも、デジタルにはついていけないわ!とか、デジタルで教えるのは自信がない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
次回は、そんな方のために、オンライン授業の練習をどこでしたらいいか、特にパソコン操作と会話のテクニックについて、私の経験をお話ししたいと思います。アナログな日本語教師の方、この機会にデジタルな授業をマスターしませんか?
それではまた別の機会に。
コメント