オンライン日本語授業、学生が話したくなる導入・練習・活動とは?

こんにちは!SenSee編集部のハルです!

私は東京の日本語学校で欧米の学生を中心にオンライン授業をしています。「対面みたいなオンライン授業」をモットーに、オンライン授業時間数は600時間を超えました。

皆様、オンライン授業で学生と会話が弾んでいますか?授業でなかなか学生が話してくれない…とお悩みの方、教え方を工夫することで学生が話したくなるかも?

今回は、文型の導入、練習、活動で、どうやって学生の発話を促すか、私の実践をご紹介しようと思います。

コツは、一歩一歩、学生と一緒に階段を上がるイメージ!それではご一緒に、文型「〜にくい、〜やすい」を例に見ていきましょう!

目次

1.オンライン日本語授業の導入・練習・活動は、階段を上がるイメージで!

階段を一段飛ばしで上がると、コケます(私の年代は。笑)。日本語の教え方も同じで、学生がコケないように、ゆっくり一段ずつ上がるように教えます。

具体的には、リピートを繰り返しながら、難易度を上げていきます。

リピートは簡単にでき、講師が「OK!」「いいです!」と肯定を繰り返すことで、学生は自信がついてもっと話したい気分になってきます。おとなしい学生の時は、まずはリピートで軽く褒めて、発話のストレスを減らしてあげましょう!

それでは文型「〜にくい、〜らしい」の導入、練習、活動で、どうやって私の学生が階段を上がっていったか、見てみましょう!

1-1.オンライン日本語授業の導入・練習は、場面を変えてリピート!

文型導入は一番大切なので、私は画面共有をせずに、学生の反応を見ながらしています。

文型「〜にくい」では、iPadで巨大ピザの写真を見せて、食べるのに苦労するジェスチャーをして「食べにくい」を導入します。

「Actionが難しいと文句を言う時」に使うことが分かったら、学生リピート2回!

次に、「みなさん、どうぞ〜!」と高さのあるハンバーガーの写真を見せると、さっき発話した言葉なので「食べにくい」がスッと出ます。

このスッと口から出た感覚が大切で、学生はもっとできるぞ、と他の動詞も試したくなります。

そこで、次はいろいろな動詞を使って練習!動詞のフラッシュカードでもいいんですが、この文型ではiPadでおもしろ写真を見せていくのがおすすめ!

読みにくい手書きのメニュー、書きにくいちびた鉛筆、歩きにくい靴、座りにくい椅子など、先月の学生はブッと吹き出しながら「〜にくい」と文句を言っていました。

練習でも場面を変えてリピート作戦です。「読みにくい」では、手書きメニューの後にドナルド・トランプのサインを見せたら、学生同士で自分のサインを見せ合って「読みにくい〜!」と盛り上がっていました。

導入と練習のコツは、同じ言葉をもう一度別の場面でリピートさせること!

一度発話した言葉は次からスッと出るので、学生は自信がついてもっと話したくなります。ぜひお試しあれ!

1-2.オンライン日本語授業の活動で、講師は話を広げて盛り上げよう!

文型「〜にくい」の次は「〜やすい」の導入ですが、これは対になる文型なので、巨大ピザとミニサンドイッチの対比で導入します。

「食べやすい」導入後リピート、手まり寿司など別の場面でスッと発話、練習は動詞フラッシュカードでサクサクいきます。

そしてここからが活動ですが、私は討論をすることが多いです。例えば以下、2つのデータを見せて、自由に意見交換してもらいます。

①住みやすい都市のランキング

何のランキングだと思う?➡︎日本は住みやすい?あなたの国は?➡︎田舎と都会、どっちが住みやすい?➡︎住みにくい国はどこ?どうして?

②働きやすい会社のランキング

何のランキングだと思う?➡︎働きやすい会社ってどんな会社?➡︎日本の会社は?あなたの国の会社は?➡︎将来、どんな会社で働きたい?何をしたい?

討論のコツは、講師がどんどん話題を提供して発展させること!話が広がって脱線しても、楽しかったら問題ナシ!

学生が自由に話せて、先生がニコニコ聞いてくれて、いいコメントや質問をしてくれる、そんな時が一番、学生が話したくなる時かもしれませんね!

2.まとめ

皆様は、電話で話すのって好きですか?日本人同士だったら何時間でも話せるかもしれませんが、英語だったらどうでしょう?顔の見えない相手と外国語で話すのは、相当なストレスでは…?

オンラインで画面共有をすると、講師の顔が小さくなって音声だけが聞こえる、いわゆる電話状態に!

電話が苦手な学生は多いので、この状態で会話を続けると、学生はストレスが増す一方です。学生と話が弾まない理由は画面共有かも?

実は文型の作り方の説明も、画面共有でスライドを見せるより、100均のホワイトボードに「たべます、(ます✖️して)、にくい」と書いていく方が、学生の理解の段階を踏んでいて分かりやすいようです。動詞フラッシュカードも紙の方が、学生が間違えたところに戻ってリピートしやすかったり。

アナログな方法って,階段を一段ずつ上がっていく教え方にぴったりなんですよね。もし皆様の学生の口が重かったら、アナログな教え方、試してみてください!

それでは、また別の機会に。

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる