会話力アップの日本語授業にするために!意外な運用練習2つ!

会話力ってなかなか上がらないですよね?

会話が上手になりたいって学生は多いけれど、なかなか上手にならない…(辛)

授業中にどんな方法で練習したら、会話力ってアップするんでしょうか?

  • 授業中に話すチャンスをたくさん作る?
  • 場面を設定して、ロールプレイをさせる?
  • テーマを決めて意見を述べたりディベートをさせたりする?

これらの方法はもうみなさんも試してみましたよね(-_-;)

私も全部やりました。でも、手ごたえがイマイチだったんです(涙)

上手な学生は上手。たどたどしく話す学生はたどたどしいまま…。

でも、ワタクシ!!会話が上手な学生が共通してやっている方法に気づきました。この方法を授業中に実践して以来、学生の会話力が伸びたな~と実感します。

実は私が外国語を勉強するときにも、この方法を実践しているんですが、「私、外国語が使えている!」と実感します。
今回はそんな劇的に会話力が伸びる方法を、2つお伝えします!

目次

会話力アップ!日本語の授業に取り入れたい運用練習2つ・意外な方法とは?!

今回私がお伝えしたい2つの運用方法は

  1. 教科書本文の使い方を工夫する
  2. 映画やテレビを積極的に活用する

この2つです。

「え?教科書本文はもう使っているわ」

「映画やテレビも授業に取り入れてる」

と思われる方もいらっしゃると思います。

が、しかし!

使い方や取り入れ方が他の先生方と違う(かもしれない)ので、下記内容をチェックしてみてください~( *´艸`)

教科書本文の使い方を工夫する

この記事を読んでくださっている方はすでに、教科書本文に合わせた内容で意見発表やディベートをするなんて方法は、もう実践済みだと思います。

教師が意見発表やディベートをさせても、学生の会話力が上がらないのは、日本語を身につける練習が十分でないから。

教師が「この語彙を使ってくださいね」「意見を言うときにはこの表現を使うといいですよ」と伝えたところで、学生の口からは語彙や表現がスッと出てきません。

だから、授業中に学生の口から語彙や表現がスッと出てくる練習を組み込むのです。

例えば「テーマ別 上級で学ぶ日本語(改訂版)」の第13課を使うなら、こんな感じ。

第13課の本文はコレです。

記事を読んだことがある。その集計記事を分析し、さらに取材を進めると、そこには予想もしなかったような、もはや哀れとしか言いようのないようなサラリーマンの姿が浮かび上がった。

会話練習の第一段階として、この本文の中から会話のときに使える語彙や文法表現の部分を●や( )で消して、学生に覚えさせるのです

記事を読んだことがある。その集計記事を分析し、●●●取材を進めると、そこには予想●●●●●●●●●、●●●哀れ●●●●●●●●●●●●●サラリーマンの姿が●●●●●●●。

学生は部分的に消された本文でも正確に口にできるよう、練習するのみ!

本文を一部分しか見ずに、正確に本文を再現(しかも音読で)するのは、

  • 本文の内容理解ができている学生
  • 本文に関する正誤問題が解ける学生
  • 語彙や文法問題が解ける学生

にとっても、難関です。

先生方の中には「暗記ばかりの授業は嫌」「楽しい会話の時間にしたい」という考えの方もいらっしゃると思います。

私も笑いがある楽しい授業がいいです!

でも、既習の語彙や文法ばかりで、会話をやり過ごす学生って、新しい学習内容を身につける練習が自主的にできていないんです

逆に話せる学生は、外国語が口からスラスラ出てくるまで自主学習しています。

書き言葉の本文を覚えさせるのはちょっと…という場合は、「~です。~ます調」に変更した本文を使うのもアリ。

助詞の間違いが多くて、意味が通じないという学生には、助詞のみを消した本文で練習させるのもアリですね。

私も中国語を勉強するときに、本文の一部を隠して覚える方法を試したことがありますが、そのときに覚えた表現は話すときはもちろん、作文でも使えるようになりました♪

映画やテレビを積極的に活用する

映画やテレビ番組などで、内容理解・文化&習慣を知るのって大切ですよね。

でも、ここではもう一歩踏み込んだ練習方法をご提案。

  • フレーズの暗記
  • アフレコの実践

この2つです。

「映画やドラマを見て終わる」ではなく、セリフの一部を覚えさせたり、通常の会話スピードを意識するために、アフレコっぽく発表してみるのです。

ただの教科書暗記は学生に人気がなくても、人気俳優のセリフなら、学生も積極的に覚えてくれるから不思議です^^

日本のアニメやゲーム好き学生にも、アフレコっぽい練習は好評でした。

ただ、フレーズの暗記やアフレコ実践練習の難点は、授業で使える映画やテレビ番組を探すのが難しいこと(-“-)。なので、教師同士で情報共有する方法をお勧めします。

なぜフレーズの暗記やアフレコ実践をお勧めするのか?理由を紹介します!

会話が上手な学生って、かなり映画やテレビ番組を見ています。もちろん字幕なしで。

会話能力がある学生からこんな話を聞いたことがあります。

  • 「来日後にテレビを購入し、四六時中日本語が聞ける環境を作った」
  • 「某有名番組のような、トーク番組は会話練習に役立った」
  • 「ノンスタイルの漫才が好きで、何回も見ている」

こんな言葉を聞いたら、なんて真面目な学生なんだと、びっくりしません?

でも、会話能力がある学生って、自分で会話能力を上げる方法を知っていて、やり抜く努力と根気が備わっているんだと思います。

だから、私たち教師は授業中に会話力を上げるヒントを散りばめたいですね。

ノンスタイルの漫才を字幕なしで聞き取れるまで聞く努力と根気…あぁ、気が遠くなりそう。

まとめ

今回は

  1. 教科書本文の使い方を工夫する
  2. 映画やテレビを積極的に活用する

この2つをご紹介しました。

「コミュニカティブな練習を!」「授業中は学生に積極的に発言させて~!」という風潮がある日本語教育(私の気のせい?)では、「暗記する系」の練習はイマイチウケが良くない気がします。

でも会話能力がある学生って、口からスラスラ言葉が出てくるまで、外国語を暗記する自主学習をしているんですよね。

だから、日本語がまだ体に染みついていない学生には染みつける練習をさせてあげましょう!

教科書本文を全文暗記は苦行のようですが、一部暗記なら、「え?わかっているようで、わかっていなかった」という気づきにもなり、学習意欲に繋がります。

授業で「どんな映画やテレビ番組を使うか」は教師が頭を悩ませるところではありますね(-_-;)。映画やテレビ番組の選び方はまた別の機会にお話ししたいと思います。

この2つの方法、今後の授業で試してみてください!

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