こんにちは!SenSee編集部のハルです!
私は東京の日本語学校で非常勤講師として8年間、欧米の学生を中心に教えています。思えば2020年3月から2年間近く、授業のほとんどがオンラインで行われてきました。
大予想といっても私の勘なので、当たらなくてもご容赦を(笑)。それではご一緒に見ていきましょう!
1.2022年の日本語教育を大予想!日本語学習者の層が変わる?
皆様、オンライン授業で超初級者を担当しましたか?昔は日本語学習が初めてとか、ほぼゼロレベルの初級者ってたくさんいましたが、オンラインではあまり見かけないですよね?
彼らの多くは海外在住で、日本に興味があって、特に日本旅行が好きで、来日ついでに日本語を勉強しよう、という層です。来日できない今、やる気が維持できずに日本語学習をやめたのかも…。
さらに今、高度人材が来日できない状態が続いています。高度人材は国の宝、日本のファンになってくれ、政界、財界、学術の分野で日本の味方になってくれる層です。早く日本に招かないと、他国に取られてしまうよ、と私は実際に高度人材として来日したお客様から言われました。
海外在住の日本好きな旅行者、高度人材の層が減って、代わりに増えるのはどんな日本語学習者でしょうか?日本経済新聞によると、国の政策は途上国からの就労者、定住者を増やすようです。この層について、私の体験と感想を少しお話ししたいと思います。
1-1.外国人就労者・定住者の日本語教育、どうする?
コロナ禍以前、ずいぶん前になりますが、私は地域の日本語教室ボランティアに参加したことがあります。どんな学習者かなぁとワクワクして行きましたが、待てど暮らせど、学習者が1人も来ない…。快適な公民館で教科書もあって激安なのに、なぜ?
さらに、別の日本語会話ボランティアに参加した時、ベトナム人学生と話してびっくりしました。一部屋で6人が生活し、ベトナム語だけ話し、ベトナム料理だけ食べ、日本料理も観光も経験がない…。日本に住んでいるのに、日本を知らないんです。
日本を知らない、日本語を学ばない、日本社会と交わらない、この層に私たち日本語教師はどうアプローチしたらいいでしょうか?
もしレッスンに来てもらえれば、日本語教師は日本文化を教えたり、生活に密着した教材(後ほどご紹介します!)を使って、学習者の手助けができます。学習者は日本語教師を通して、日本社会とつながることができるでしょう。
でもレッスンを申し込まない層は…?日本語教師はレッスンの申し込みがあって初めて教えられるので、申し込まない人にアプローチするのは困難!この層にアプローチできるのは行政です。
行政には、外国人就労者・定住者のコミュニティーとコンタクトを取って、日本語学習を促し、日本社会との接点を切らないよう、呼びかけていただけたらと思います。
1-2.日本語ボランティア、おすすめ教材はコレ!
おすすめは大阪府が無料公開している教材!一回完結型で、内容も生活に密着していて、地域の日本語教室にピッタリです。特に「きいて まねして はなして」の教材は、聴解と会話に特化していいね、と同僚の間でも話題になっていました。
https://www.pref.osaka.lg.jp/chikikyoiku/osyaberi/
地域の日本語教室には親切で経験豊かなボランティア先生が多いのに、学習者が来ないのは、もったいないです。オンライン授業で、こちらから学習者に会いに行くのはいかがでしょうか?
コロナ禍で活動休止をしている日本語教室は多いようですが、できる人からオンライン授業を始めてもいいのかなと思います。学習者の学びを止めない、地域の日本語教室は日本語教育の最後の砦のような気がします。
オンライン授業が不安な日本語ボランティアの方は、SenSee Mediaの先生がZoomの設定から詳しく教えてくれていますので、こちらをご参考にどうぞ!
2.まとめ
皆様の中で、日本語ボランティアをしてみようかな…とお考えの方、行政によっては日本語ボランティアの育成をしているので、ぜひお問い合わせを!
例えば東京都新宿区では「日本語ボランティア養成講座」を年に数回募集していて、区外の方も受講できます。私も就職活動中に受講して、とても良かったのでおすすめです。
外国人に一番近いのは、私たち日本語教師!行政と日本語教師が手を組んで、どんどん外国人をサポートできたらいいですね。できればボランティアではなく有償で!もっとやる気が出ます(笑)。日本が誰にとっても住みやすい社会になればいいな、と願っています。
それでは、また別の機会に。
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