資格をもっていなくても上手に教えたい!第4回:初級~上級まで授業に役立つおすすめ参考書3選

授業準備には参考書が手放せませんよね。

学校には参考書がたくさんあるけれど、常に学校で授業準備をするのは無理。だからといって、自宅にたくさんの参考書を買いそろえるのも難しい…。日本語の教材って、意外に高いですからね。

私、一時期やたら参考書を買っていました。しかし、あまり出番がない参考書があるのも事実。

今回は私が持っている参考書の中でも、使いまくっている参考書3種類をご紹介します。どれもハード使いしているものです。

どんな参考書を買ったらいいかわからない、という方、ぜひご検討ください!

目次

新人日本語教師に役立つ参考書

まずご紹介するのは初級から使える参考書。スリーエーネットワークから出版されているものです。

  • 日本語の教え方の秘訣ー「新日本語の基礎1」のくわしい教案と教授法(上)
  • 日本語の教え方の秘訣ー「新日本語の基礎1」のくわしい教案と教授法(下)
  • 続・日本語の教え方の秘訣ー「新日本語の基礎2」のくわしい教案と教授法(下)
  • 続・日本語の教え方の秘訣ー「新日本語の基礎2」のくわしい教案と教授法(下)

おススメする理由!
・文法説明が非常に詳しく掲載されている

特に「既習文法を使ってどうやって学習者に教えればいいか」「学習者がどのようなことに疑問を感じるか」も説明されているので、新人の日本語教師の方におススメです。

新人日本語教師にオススメ、としていますが、こんな方にも役立ちます!

  • 初級の授業は担当しているが、「しんにほんごのきそ」は使っていない。
  • 初級の授業は担当していない。

その理由は2つ。

・参考書の名前は「新日本語の基礎」。でも、掲載されている文法は「みんなの日本語」と大差なく、文法を学ぶ順番もほとんど変わりません。だから調べるのにも時間がかかりません。

・初級クラスの中でも、上級者向けの説明も載っており、初中級以上の授業にも役立つ。

私は初めてこの本を使ったとき、あまりのわかりやすさに感動。職場で出会った新人日本語教師の方にもご紹介しています。

初級から上級まで使える参考書

こちらもスリーエーネットワークから出版されている2冊。初級から上級までの文法を調べるのに役立ちます。

  • 初級を教える人のための日本語文法ハンドブック
  • 中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック

「初級を教える人のため」「中上級を教える人のため」とタイトルに書いてありますが、初中級以上の教科書や上級の教科書に掲載されている文法の説明も多々載っています。

授業準備をしているとき、

・あれ?そもそもこの文法にはどういう意味があるの?

・中級で学習したA文法と上級で勉強するB文法の違いって何?

このように思うこと、多々ありますよね。そんなとき、私は必ずこの参考書を使って調べています。

文法の違いを調べるときはコレ

最後にご紹介するのはJリサーチ出版からの1冊。私は日本語能力試験N2以上の文法を教えるときに一番この参考書を使いました。

  • くらべてわかる 日本語表現文型辞典

文法を教えるとき、似ている文法があると困りますよね。学習者に「~につれて」と「~としたがって」は何が違いますか?なんて質問されると焦っちゃいます。

そんなとき、焦らないための一冊です。

しかも、この参考書は文法項目を解説する際、似ている表現を一緒に載せてくれているんです!

なぜ一緒に載っているといいのか?

例えば「~あげく…」という文法にどんな類似文法があるか、すぐに浮かびますか?類似文法がないと思って、授業をすると、思わぬ方向から質問があるかもしれません。

この参考書には「~あげく…」を調べると、似ている文法として「~の結果…」「~の末…」「~あまりに…」「~にもかかわらず…」「~うえに…」と5つの文法があることを提示してくれています。そして、対比させて説明があります。

私が持っている参考書は2000年に出版された物なので、今は提示してある文法が異なるかもしれませんが、内容に大きな変更はないはずです。

載っている例文がちょっと難しいので、学習者向けに簡単な例文にして授業で使うのがおすすめです。

まとめ

今回ご紹介した本は私がかなり使っている本で、独断で選んだ本です。しかし、今まで働いた学校(日本・中国どちらにも!)の図書には必ずありました。教師同士で文法について悩んだときにも、使っていた参考書です。

本屋に行くと、毎回新しいテキストや参考書が出ていて、そのスピードにびっくりしますが、今回選んだものは王道だと思っています。

これから日本語教師になる方、どんな参考書を買ったらいいか悩んでいらっしゃる方、ぜひ手に取ってみてください。

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