- 普段何気なく使っているけど、説明できない言葉の違いってありますよね?
- 「教師」と「先生」の違いも説明できない言葉のひとつではありませんか?
- みなさん、教師と先生の違いを説明できますか?
よく教室で先生が「今から先生が配る資料は、来週持ってきてくださいね~!」「先生の声が聞こえますか~?」なんて言いますが、実は間違いなんです。ご存知でしたか?
私も教育実習のときに初めて「教師」と「先生」の違いを知りました(汗)
教師が言う「先生の話をよく聞いてください!」は間違っている!~その理由と使い分け~
授業中に教師が「今から先生が配る資料は、来週持ってきてくださいね~!」と、自分で自分のことを「先生」って言うこと、ありますよね?
これ、日本語の使い方としては間違っているのをご存知ですか?
「先生」は学識ある人や指導的立場にある人を敬っていう言葉で、呼びかけるときに使うものなんです。
先生は「呼びかける時に使うもの」、だから自分で自分のことを「先生は~」というのは本来の使い方ではないんですよ。
一方「教師」は学校などで学業や技芸を教える人という意味で、主に職業を述べるときに使い、呼びかけるときには使いません。
学生が「教師~!黒板が見えません」なんて、言わないですもんね。「教師」という言葉は「私は教師です」のように、職業を述べるときに使います。
「教師」と「先生」の使い分けはどうやって教えるのがいい?【みんなの日本語第1課】
「教師」と「先生」は「みんなの日本語」では第1課で学習します。似ている言葉を同じ課で学習するので、新出語導入のときには注意が必要です。
語彙導入では言葉の意味だけを確認するのではなく、使い方を一緒に教えるのがいいですね。
例文
- (〇)私は教師です。
- (〇)田中さんは教師です。
- (〇)田中さんは先生です。
- (✖)私は先生です。
このように例を挙げ、自分の職業を述べるときには「先生」は使わないことを明確にするのが一番わかりやすい方法だと思います。
言葉の意味だけを確認するのではなく、例文と一緒に使い方を教えるのがポイントです。
まとめ
先生と教師の違いは次の通り。
- 「先生」は学識ある人や指導的立場にある人を敬っていう言葉で、呼びかけるときに使うもの。
自分を指すときには使わない。ただし、学識ある人や指導的立場にある人を敬って言う使い方もある。 - 「教師」は学校などで学業や技芸を教える人という意味。主に職業を述べるときに使うもの。
この違いがあるとは言え、自分で自分のことを「先生」と呼んでいる人、結構いますよね(笑)
それでいいと思います。わかりやすさのために、自分のことを「先生」と呼ぶのもアリでしょう。
それに職場の雰囲気ってありますからね。本来の使い方と違うからって、注意することはないと思います。
学習者が理解を間違えなければ、それでよし!です。
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