英語圏で日本語教師になるには!?~オーストラリアの日本語教育事情~【入門編】

こんにちは。

フリーランス日本語教師・日本語教師のたまごサポーターの内藤みゆきです。

今はコロナ禍で、なかなか海外に行くことができませんが、これから海外で働いてみたいと思っている方も多いのではないでしょうか?

また、英語圏で教えてみたい!と思っている方もいるかと思います。

国内と海外(英語圏)の学習者にはどんな違いがあるでしょうか?

英語圏で日本語を教えるとなると、

  • どんなビザ?
  • やっぱり英語で日本語を教えるの?
  • どんな学習者が日本語を学んでいるの?

気になることがいろいろと出てくるかと思います。

今回は入門編として、オーストラリアのビザや使用言語、学習者の気質と職業に注目して書いていきます。

この記事を読んで、コロナが収束したころのことをワクワク妄想しながら、心の準備をするのもいいかもしれません♪

目次

英語圏で日本語教師になるには?これを押さえて!就職とビザ~オーストラリアの場合~

私は2012年3月末から、2014年3月末まで、オーストラリアへワーキングホリデーに行っていました。

※オーストラリアのワーキングホリデーは、通常1年間です。しかし、農業や漁業などの指定職種で合計88日間フルタイムで働くと、「セカンド・ワーキングホリデービザ」を申請することができます。

私はオーガニック野菜ファームで約4か月働き、セカンド・ワーキングホリデービザを取りました。

セカンド・ワーキングホリデービザ取得後、オーストラリアで9か月間、現地の日本語学校で非常勤講師として働きました。

その経験から、就職とビザについて書いていきます。

オーストラリアで日本語教師としての就職

いきなり厳しい話をするのは気がひけるのですが、オーストラリアでの日本語教師としての就職は簡単な道ではありません。

でも、このルートなら就職しやすい!という希望はあります!

ぜひ最後まで読んでいただければと思います。

まず、日本国内での就職(主に日本語学校)では、常勤(専任)、非常勤が一般的ですよね。

それはオーストラリアでも同じなのですが、オーストラリアでは常勤(専任)になることが難しいです。

それは…ビザの壁があるから。

日本国内の日本語学校では、経験年数を積むと、常勤の道も見えてきます。

でも、オーストラリアの語学学校では何年も非常勤講師のまま、ということがほとんどです。

また、オーストラリアにおける日本語学習者は40.5万人ですが、そのうち96%は初等・中等教育の学習者。
https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/area/country/2019/australia.html
(国際交流基金 2018年度日本語教育機関調査結果より)

つまり、小中高生の子どもの日本語学習者がほとんどということになります!

日本でも小中学校や高校の教師になるには、教員免許が必要ですよね。

同じく、オーストラリアでも子どもに教えるためには、免許が必須です。(もちろん英語で専門の勉強!)

英語で大学や大学院…これだけでもハードルが高いと思った方も多いのでは?

でも、大丈夫です!

学校で子どもに教えるのが96%ですが、残り4%の道が残されています!

(ちなみに、残り4%のうち3%は高等教育、つまり大学で教えることになるので、さらにハードルは上がります…!)

残り最後の1%!
それが民間の日本語学校です!

オーストラリアの大学で教職を取ることが大変だと感じた方は、ここを狙いましょう!

私も民間の日本語学校で働きました。

オーストラリアで日本語教師をしている人のビザは?

民間の日本語学校で働いていた私の周りの日本語教師の方のビザについて振り返ろうと思います。

まず私はワーキングホリデービザでした。ワーキングホリデービザは申請時に18歳から30歳未満であること、子どもは同伴しないことなどの条件があります。

語学学校に通ったり、働いたり、旅行したり自由なビザなので、条件に合う方にはおすすめします。

デメリットは、働ける期間が短いことです。

ワーキングホリデー以外だと現地の人と結婚をしている方は、期間に関係なく働くことができていました。

国際結婚するかどうか(したいかどうか)は人によって違うと思いますので、参考までに。

今からオーストラリアの民間の日本語学校で働きたいと考えている方には、まずワーキングホリデービザで渡豪することをおすすめします。

英語圏で日本語教師!オーストラリアで日本語を教えるために知っておきたい2つのポイント

日本語学習者の9割以上が学校での、子どもに対する日本語教育というオーストラリアですが、ここでは残り1%の民間の日本語学校で働いた私の経験談を書いていきます。笑

どんな学習者がいて、どんな言語を使って教えるかについて詳しく見ていきましょう!

英語圏の国の日本語学習者の気質と職業

私が教えていた日本語学校の学習者は、社会人の方がほとんどでした。

アジアでは主に、留学や仕事のために日本語を学ぶ方が多いですが、オーストラリアでは

  • 「日本が好き!」
  • 「日本語が好き!」
  • 「日本の文化が好き!」

で日本語を学ぶ方が多かったです。

生活や仕事のためというより、日本に興味があるから日本語を学んでいる方が多いです。

私が勤務していた日本語学校では、オーストラリア人だけではなく、シンガポール人や香港人、インドネシア人などの学習者もいました。

どの学習者の方もオーストラリアで英語を使って働いてる方。

私が出会った学習者の職業はITエンジニア、大学職員、会計士、学生、主婦など多岐にわたっていました。

おそらく、趣味にお金を使うことができ、お金にも余裕がある方が多かったのだと思います。

性格はみなフレンドリーで大人。好きなことのために勉強するので、モチベーションも高く、とても教えやすかったです!

毎回、楽しくレッスンすることができました!

日本語指導の際に使用する言語

オーストラリア人や、英語を使って仕事をしている多国籍の学習者に教えるには、やっぱり英語が必要?と思っている方も多いと思います。

結論としては、英語はできたほうがいいです!

でもレッスンでは直接法で教えるので、そこまで心配しなくても大丈夫。

(これはもちろん、私が教えていた日本語学校の場合です。学習者によっては日本語より、英語で教えてほしいというニーズを持った方もいると思います。その場合は英語を媒介語とした、間接法で教えることになります。)

私が教えていた日本語学校では、基本的には直接法で教えていました。

板書も日本語、教師が話すのも日本語。

海外では生活の中で日本語に触れる機会がないので、日本語を聞く機会という点からも直接法は合っていると思います。

また、たくさん聞いて話して使えるようになりたい!という学習者も西洋文化圏では多い印象です。

ただし!レッスンでは日本語で教えますが、学習者の質問は英語でくることが多かったです!

  • 「これって、こういうこと?」
  • 「この場合はどうなるの?」
  • 「前に勉強した〇〇と、今日勉強した△△の違いは何?」

などの質問は英語でされていました。

何を質問されたか理解するためのリスニング力が必要です!

私もはじめのころは聞き取りに苦労しましたが、一度で聞き取れなかったら、言い直してもらったり、言い換えてもらったりしながら理解に努めていました。

質問に答える時は、日本語だったり英語だったり、そのときによって使い分けていました。

また、学習者が日本語で話そうとしているけど、ことばが出てこなくて英語で言うことも多々あったので、英語ができるに越したことはないと思います。

ある程度の英語の語彙力が必要といえますね。

ちなみに、私が働いていた日本語学校の日本語教師は全員日本人だったので、教師間での会話ややりとりはすべて日本語でした。

まとめ:チャンスはある!英語圏のオーストラリアで日本語教師!

以上、狭き門かもしれませんが、オーストラリアで日本語教師をする道はゼロではありません!1%でもチャンスがあるなら、思い切って飛び込んでみるのもいいと思います。

私も「オーストラリアで日本語教師をしたい!」と思って、ワーキングホリデーに行きましたが、あきらめずに行動していたら道が開けました!

オーストラリアで日本語を勉強していた学習者はモチベーションが高く、とても楽しいレッスンができましたよ!

コロナが収束したら海外で教えてみたいと思われているみなさんにおすすめです。

一日も早くコロナが収束して、海外に自由に行ける日が来ますように。

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