こんにちは!SenSee編集部のハルです!私は東京の日本語学校で、欧米の学生を中心に教えています。
最近、日本語教師の新しい国家資格「登録日本語教員」の法案が参議院で可決されましたが、皆様はどう思われましたか?
日経新聞(2023年5月27日)によると、2024年4月から国家資格の義務化に向けた動きが加速しそうです。国家試験が既存の日本語教育能力検定試験とどう違うのか、大注目ですね!
ニュースを見ながらふと、自分はこれから日本語教師として、何をしたいのかな?と考えてしまいました。日本語学校で教えたいのか、フリーランスで教えたいのか、対面で教えたいのか、オンラインで教えたいのか…。
登録日本語教員の国家資格は、日本語教師の働き方を大きく変えるかもしれません。皆様もこれを機に、ご自身の日本語教師としての働き方をご一緒に考えてみませんか?
1.日本語教師の国家資格、「登録日本語教員」で何が起こる?
新しい日本語教師の国家資格「登録日本語教員」という名称を聞いた時、英語表記はRegisteredだ、かっこいい!と思いました。
今まで私は学生に、Certified(認定された)とかQualified(資格がある)と自己紹介してきましたが、正直、これは誰でも使える単語です。
でもRegistered(登録された) は別格!国が管理する公的な資格なので、勝手に名乗れないし、信頼度がケタ違いに高い!
例えばフランスも、DAEFLE・FLEというフランス語教師の公的な学位があって、東京の日仏学院のフランス人講師が「私はただの講師じゃない、FLEを持っている」と自慢していたのを覚えています。それだけ国家のお墨付きというのは、アピールできるんですね。
私は10年間の日本語教師歴がありますが、これからは国家資格を持つ新人教師のほうが優遇される時代かも…。
国家試験は文化庁資料p21以降によると、筆記試験と実技試験があるようなので、個人的には、試験に向けて頑張らねば!と思っています。
試験の趣旨が質の悪い教師をふるい落とすことなので、現職の教師がそのまま国家資格を得ることはないとのウワサ…。
私は学生にはテストをガンガンしていますが、自分が受けるとなると真っ青!試験に筆記があったら漢字が書けないかも…と学生と同じ気持ちになって心配しています(笑)。
2.日本語教師の国家資格、「登録日本語教員」は日本語教師に必要?
告知校※で働いている現職の先生方は、国家試験に合格する必要があるようです。5年程度の猶予期間内に合格しないと、クラス授業に入れなくなる可能性が…!
告知校は登録日本語教員を一定数そろえないと、営業ができなくなります。合格者の採用が活発化する一方で、資格がない人は採用や転職が難しくなるかもしれません。
告知校以外で働く場合は、国家資格は「あれば尚可」程度でしょうか。今後、日本語学校に就職する際は、告知校か告知校以外か、国家試験のことも考えて選んだほうがよさそうですね!
3.日本語教師の国家資格、「登録日本語教員」はいつ取ったらいい?
新しい国家試験で私が注目するのは、合格率です。既存の日本語教育能力検定試験は合格率が30%程度と低く、私も合格するまでドキドキでした。
登録日本語教員試験の合格率は、これよりも高くなるのではないでしょうか。受験者の多くが現職の日本語教師ならば、落としすぎると日本語学校が困るからです。
受けるタイミングは、私は早めに受ける予定です。登録日本語教員のニーズが高くなって、時給も高くなりそう?という女の勘です(笑)。
受験料は、できれば移行期間の5年間は安く設定してもらえたら嬉しいですね。私たちも受験しやすいし、登録日本語教員が増えたら国にもメリットがあるし、Win -Winかなと思います。
4.まとめ
今回は、日本語教師の働き方を大きく変えそうな国家資格、「登録日本語教員」についてお話ししました。
学校勤務の先生だけでなく、フリーランス日本語教師にとっても、「登録日本語教員」の国家資格は、自分のスペックを高めるチャンスかもしれません。
実は私も、2023年からフリーランス的な働き方になったんです。勤務先が短期の対面クラス授業から撤退して、オンラインでの企業研修やプライベートレッスンなど、単発のお仕事が中心に!
これを機に、私は勤務先に籍を置きつつ他社の仕事にもチャレンジすることにしました。採用された会社では、日本語教師として外国人学生に面接アドバイスをしたり、日本語に関する試験問題を作成したり、英語で日本語を教えるお仕事をいただきました。
もし国家資格を取得することができたら、それが新しいお仕事につながるドアになるかも?と期待しています。ドラえもんみたいに「どこでも就職ドア」だったらいいですよね!(笑)
それでは、また別の機会に。
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