日本語教師の英国(イギリス)大学院進学という選択④小さな失敗とやっておけば良かったこと

今回は、筆者がエジンバラ大学の大学院生として留学していたときの失敗ネタを紹介します。

このときの筆者は24歳。当時は前向きすぎるというか、怖いもの知らず、新しいことを始めるにあたり、何か失敗したり想定外のことが起こるかもしれないと全く思っていなかったわけではないと思うのですが(笑)

英国で何かある度に「えぇぇ~何でっ!!(怒)」となったり、小パニックになったりしたものです。

ここで紹介する失敗は、知っていれば事前に何か対策できたであろうことです。参考にしてください。

目次

日本語教師 イギリス大学院時代の失敗:生活編

勉強以外のこと全てです。

乗り継ぎの飛行機に乗り遅れた

いきなりやっちゃいましたね。ロンドンでエジンバラ行きの飛行機に乗り換えて、夕飯ぐらいの時間には着く予定でした。

ロンドンで入国審査を受け、そこで長時間並ばなければならなかったのです。全く同じ状況の日本人が何人もいて、皆それぞれ、その辺のスタッフに事情を話して、自分を優先的に済ませてもらえるように頼んでいました(もちろん筆者も)。

スタッフは「大丈夫大丈夫。焦るな。」って返すだけです。それを聞いた筆者は、「『大丈夫』ってことは、私が乗るまで飛行機はちゃんと待っててくれるんだよね?ならいいや。第一、私はもうチケット買ってるんだし、私悪くないし、そんなの当たり前よねー☆」って本気で思ってたんですよ(笑)

まぁそして、飛行機が先に行ってしまって…。

同じ状況の人は全員、最終便に乗るか、それが無理なら空港近辺のホテルを手配してくれると言われました。結局、全員が最終便に案内されて日付が変わる前くらいにエジンバラに着きました。

待っていた数時間、筆者は冷静ではなく、空港で買ったご飯も喉を通らないくらいで、何もする気が起きませんでした。でも、エジンバラに着いた日に一泊する予定のホテルにとりあえず電話をかけて、現状を話すということだけはしていました。

乗る予定の飛行機が変わると預けたスーツケースもその場では受け取れず、翌日大学の寮に入った日の夕方にやっと届きました。

スーツケース無し。夜中。店は閉まっている。不安疲れ。一泊過ごすのに必要なものは何もありません。ホテルでは、日本から着ていった服のまま、化粧も落とさず、コンタクトはとりあえず外して机の上に直置きして、寝ました。翌日は、ホテルの部屋に用意されていたショートブレッドだけを食べて、そのままの姿で大学の寮へ行きました。

飛行機乗り換えするときは、何もかも預けてしまわず、一泊できる程度の着替えなどは機内持ち込み荷物にすることをお勧めします(笑)

学業と同じくらい家事に疲れていた

寮生活で掃除をしてくれるスタッフはいたので、自分でやっていたのは洗濯と料理でした。

洗濯も料理も実家にいたときに全くしたことがないわけではないものの、やっぱり全て一人で管理するとなると、違うんですよね。本当に小さいことなんですが、家事を一人でやる過程で色々と分からないことが出てくるんです。

使いかけの野菜の保存方法、作り置きの保存方法、これって腐ってるのかな?、これは洗濯機で洗っていいのかどうか、これは何回ぐらい使ったら洗うものなのかetc. こうやって書くと何だかバカみたいなのですが、こういう小さいことがポロポロ出てくるたびに立ち止まって「これどうなんだろ?」とググったりしていると、疲れます。

おまけに海外、一人部屋とはいえ寮生活、授業の予習や宿題にも追われる、この状況にプラス、上記のようなことをやっていては相当ストレスがたまりますよ(笑)

色々気にしないタイプの方ならいいのですが、まだお若くて実家から離れたことが無いという方は、できれば日本で数ヶ月一人暮らしをしてみるか、それ相応の環境に身を置く機会があるといいですね。

食生活をあなどってはいけない

食事がまずいというイメージがあった英国ですが、エジンバラでは外食やテイクアウトで1000円くらい(当時1£=180円前後)出せば美味しいものが食べられました。ですが、やっぱり出てくる料理は量たっぷり、味こってりです。こんなものに慣れてしまい、週に何回も食べていては確実に太ります。

筆者は、イギリスの伝統的なファーストフード、フィッシュアンドチップスが好きで一日おきにテイクアウトして食べてました。魚のデカさ、揚げた衣の豊かさ、ポテトフライの量、ケチャップのかかり具合…、それはそれは恐ろしい見た目でした。

体が少し太るだけならいいのですが、食べているものが良くないと、心の健康をも害します。筆者はこの記事を書いている数年前、趣味としてある料理関係の資格を取るために勉強していたことがあるので、今はよくわかります(__) 

海外にいて、毎日勉強漬けというだけでもストレスが溜まるので、せめてイライラせず穏やかに過ごせるような食生活を心がけたいものです。(この辺もいつか皆さまにお伝えできたらいいな~と思います。)

何だかんだ女性は気をつけろは本当

まぁ、女性に限らず皆さん気をつけてほしいですが。エジンバラは治安が良かったので、筆者は結構平気で真夜中に一人で外出したりしていました(^^; 図書館は24時間開いていたので、図書館と寮の行き来はしょっちゅうでしたが、それ以外にも夜中に一度も歩いたところのない道路をぶらぶら散歩したりもしました。

幸い変な人に絡まれたり、スリにあったりとかはなかったのですが、まぁ学内の図書館ぐらいはいいとして、それ以外はちょっとやっぱり止めたほうが良かったかもしれません(笑)

後は、エジンバラ市内にエジンバラ大学以外にも学校はいくつかあって、市内にはたくさんの留学生がいます。何ていうのか、海外に来てることでテンションが上がっていたり、逆にストレスが溜まって疲れていたりすると、 人によっては恋愛したい気分になるのかもしれません。その上、無駄に行動力が増したりするのかもしれません。よく分かりませんが(^^;

一方が一方に好意を抱いて下手な行動に出ると、お互い結構面倒になりますよ(笑)同じ寮、またはそうじゃなくてもだいたいは近くに住んでいるし、図書館やスーパーなどで外に出れば普通に相手もその辺歩いてますからね。ちょっと困ったな~ということは、筆者も含め経験している人はいます。(両想いでお付き合いが成立するならそれでいいのですけどね。そういう人も沢山いましたよ(^^))

他人に振り回されず、自分がイギリスに来てやりたかったことに集中できる環境を作ってくださいね。思いもよらないことで何か神経をすり減らされ、自分の時間が奪われるようでしたら、信頼できる日本人、クラスメート、先生、カウンセラーなどに相談してみてください。

日本語教師 イギリス大学院時代の失敗:学業編

学業に関することです。

時間割を組むのに失敗した

筆者が取ろうと思っていた授業が、他の必修科目の時間と重なり、取れないことが分かりました。週に2回のコースだったのですが、そのうち1回が他の科目と重なっていたのです。まぁ、参加できる1回は先生に頼んで聴講させてもらい、その授業の中で課される宿題も提出させてもらい、それで満足だったのですが。

どうしても履修したいという科目がある場合、大学選びの時点でその辺も考慮に入れるといいですね。必修科目は何と何で、自分の取りたい科目は、何曜日に開講されているのかなど。

また、聞いた話ですが、例えば○○大学の○○先生の下で勉強したいという場合、その○○先生は自分が入学しようと思っている年にいらっしゃるのか(研究休暇や退職などで大学を去る可能性はないのか)を確認したほうがいいそうです。

講義の聞き取りに毎度苦労した

先生は現地のイギリス人も多かったですが、他国出身の先生も沢山いらっしゃいました。先生方の個性豊かな英語(汗)を聞き取らなければならなかったんです。例えば、筆者のディレクターである先生はルワンダ出身の方で、最初は正直、彼が言ってることが全く理解できませんでした(笑)

とは言ってもイギリス英語も最初はキツかったです。それだけで「うわぁ全然聞き取れない私ダメだわ~」と落ち込んでしまいそうですが、日本人でも他の国の人でも、実はそういう人は沢山います。

元々の聴解力はもちろんですが、気持ちの問題も結構大きいと思うので…、「私はそんなにできない人のはずはない」と思って(笑)、諦めずに聞き取ろうとしてみてください。

事前にできることとしては、IELTSの試験で点数を取った後も、日本にいる間にできるだけイギリス英語の音に触れておきたいですね。また、先生が話してることは当然テキストに書いてあることなので、普通に授業の予習はしましょう。

ディスカッションでは皆のイメージ通りシャイな日本人だった

講義が中心でしたが、たまにグループに分かれてディスカッションをしたり、グループごとにプレゼンテーションしたりということがありました。

筆者は、クラスメートが流暢に英語で話していること、先生方の英語を聞き取るのに苦労していることで、最初から少し劣等感を持っていたので、正直ディスカッションは苦痛でした(笑)

まだそれぞれのコースの授業が始まる前、入学生全員を集めてのオリエンテーションがありました。そこで、壇上に上がった先生が「授業には積極的に参加するように。これまでの例だと特に日本人の女性は、おとなしくて云々…」と言っていたのが印象に残っていました。

悔しかったのですが、やっぱり授業中話すことには積極的になれませんでした。

今になって思うのは、授業中周りが英語が上手く見えるのは、その通り見えるだけということです(笑)(まぁ、筆者よりは本当にできたのかもしれませんが)

周りが皆、語彙も豊富で複雑な構造の文で話しているように思えましたが、それはただ、日本語母語話者の筆者にすれば馴染みのない語彙や文だったというだけではないかと思うのです(笑)彼らの英語も母語の影響を受けていたのではないでしょうか。

前向きすぎでしょうか。まぁでもちょっと無理やり感があっても自分にほどよく自信が持てるように考え方を変えてみましょう(^^;

よく聞いていれば、彼らも英語の間違いくらいありますし、内容だっていつもいつもすごいことを言っているわけではないですよ。

我々日本人は、間違いのない完璧な英語で、的を得たことを言わなければならないという気持ちが、想像以上に強いのかもしれません。(という話を日本人同士でしていたことがあります(笑))

ある科目で単位を落とした

何の単位を落としたかは秘密ですが、この科目の評価は、珍しくレポートじゃなくて試験でした。英語の指示を読み、英語で記述する試験なので、その時点でノンネイティブには不利ですよね。

この科目の先生が厳しかったらしく、全体的に点数が低く、後から全員におまけで点がプラスされた感じだったのですが、それでも筆者は合格点に届きませんでした(汗)

まぁ、単位を落としたものがあっても、他の科目で頑張って相殺すれば修士論文を書かせてもらうことができ、その論文が審査に通れば修士号取得という流れになっていたので、それで筆者も無事生き残りました。

結果良かったものの、もう、単位落としたことが分かった瞬間は絶望的になりましたよね。

この記事ではやたらと「自信を持って☆」みたいな精神論的なことを書いてしまいましたが、それを意識しただけでも、この科目のことももう少し何とかできたんじゃないかという気がしています。

まとめ

英国シリーズの4つめは失敗談でした。この英国シリーズは書きたいことが沢山出てきて、思いの外長くなってしまいましたが、一度ここで終了、の予定です。海外で進学や就職を希望している人は、早くコロナが収束して、以前のように安心して渡航できるようになることを願っています。その日まで、今できる準備をしておきましょう。

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