隙間時間も大切に!チャイムまであと5分の過ごし方

こんにちは!

まだチャイムが鳴るまで時間があるけど、今日の内容は終わってしまった。そんなとき、みなさんならどうしますか?「ほかのクラスはまだ授業中だからね。静かに出るんだよ!」と言って早めに終わらせてしまったりしていませんか。

大喜びする学生もいるかもしれませんが(笑)それではもったいない!せっかく一緒に教室にいるのだから、時間いっぱい楽しく過ごしたいですよね。授業中の時間配分は難しいです。想定していたようにいかずに今日の範囲が終わらない!という日もあれば、順調に進みすぎて時間が余ってしまう…という日もあると思います。

大変ではありますが、臨機応変に時間を調整することは、教師の大切なスキルのひとつです。今回は時間が余ってしまったときのことをテーマにしたいと思います。ほんの少しの時間でも、学生のためにできることがあるはず!有意義な隙間時間の過ごし方について考えてみましょう。

目次

学生が学校に来て学ぶということ

学生たちはお金と時間を費やして学校へ来ています。ボランティアの教室だとしても、その人の大切な時間を使って勉強しに来ていることには変わりありません。学生のやる気や態度にかかわらず、わたしたち教師には、その時間を意味のあるものにする責任があります。

教師がこんなことをいうのもアレなんですが、テキストやCDなどの教材があれば、語彙とか文法の勉強はひとりでもできてしまうんですよね。じゃあ学校へ来る意味は何なのか。考えたことはありますか?

ビザのため、出席率や成績のため。もちろん大切なんですが、それだけでは寂しいです。

ひとりで教科書を読んだだけでは身につけられない何か、プラスアルファを学生が持って帰れるよう、と意識して授業を組み立てていったら、参加する意味が生まれてくるのかなと思います。

自信をもって「今日の授業、来てよかったでしょ?」と言えるように。学生に「頑張って学校へ来た甲斐があった!」と思ってもらえるように。与えられた時間すべてを有意義に使いたいですね。

授業中の隙間時間を探してみよう

区切りのいいところまで進んで、休み時間まであと5分。さて、どうしましょう?

予定が押しているのなら、少しでも先に進んだほうがいいと思います。でも、そこまで切羽詰まってはいないし、もう休み時間にしちゃおうかな…と思ったら、一瞬この記事を思い出してください(笑)。ぜひ隙間時間を活用しましょう!

休み時間に入る直前って、結構面白いことができる時間だと思います。

例えば、みんなが興味を持つような投げかけができたら、チャイムが鳴っても学生同士で議論を続けることがあります。母語も混ざると思いますが、普段静かな学生も白熱したりして、意外な一面が見られることも。スマホで調べたことを教えてくれる学生や、隣のクラスの友達にも話しに行って、その結果を報告してくれる学生もちらほら。

そういうところから文化を知ったり、語彙が増えたりするんですよね。ほんの数分でも充実した時間になります。

また、授業中に各自で書く課題を与えた場合、早く終えてしまう学生が出てくると思います。自分で教科書を読んだりしてくれればいいのですが、何もせずぼーっと待っていることもありますよね。この時間も有効に使えたらいいと思いませんか?

何かができそうな隙間時間、ぜひ普段の授業を思い返して探してみてください。

授業中の隙間時間の活用方法 5分あったらやってみよう

クラスのレベルや学生によってできることは変わってきますが、具体的にいくつかご紹介したいと思います。少しでも参考になれば幸いです。

クイズ感覚で今日の復習

新出語彙が多かった日や、活用を導入した日、助詞がややこしい文型を扱った日などは、少しでも楽しみながら復習をする時間が作れるといいと思います。

絵を見て語彙を答えさせたり、フラッシュカードで活用形を確認したり、導入で使った文の助詞を穴埋めにして答えさせたり…。

新しいことではなく、その日に一度触れたことについて、形を変えて出すだけでも立派な復習になります。また、「今日は3つ新しい文型を勉強しました。何ですか?」と勉強したことを学生から出してもらうのもいいと思います。

今日の授業では何を勉強したのか、整理してから授業終了のチャイムが聞けたら学生の頭の中もすっきりしますね!

時事問題に触れてみる

「今日は〇〇の日」や、話題になっている大きいニュースなどを易しい言葉で話してみたことはありますか?

学生も気になっていることであれば、母国との違いや、自分の考えなどを話してくれるかもしれません。文化的なことを学ぶきっかけにもなって、教師にとっても面白い時間になると思いますよ。

小道具のいらない言葉遊び

仲間の言葉集め

「食べ物の名前」や「カタカナの言葉」など同じ仲間をできるだけたくさん挙げさせるゲーム。初級でもすぐにできます。

「あ行で始まる言葉」など、しりとりの前段階練習にも使えます。個人でもグループにしてもできるので、使える時間によって調整が可能でおすすめです。

ノートに書かせたり、ホワイトボードに書きに来てもらったり、やり方もいろいろ変えられます。

仲間はずれ探し

いくつか単語を並べ、その中に一つだけカテゴリーの違うものを入れます。例えば、食べ物の名前の中に飲み物の名前を一つ入れて、誰が早く気付けるか競います。ルールは簡単なので、学生に理由を説明してもらったり、問題を考えさせたりすることもできます。

しりとり

言葉遊びといえばこれですよね。最初にいくつか例を出したら、すぐにルールはわかってくれると思います。レベルに合わせて使える言葉を絞るといいです。初級から上級まで幅広く楽しめて、結構盛り上がります。

初級の前半はまだ語彙が少ないので、知っている言葉は全部使っていいことにしたり(「~ます」など)、レベルが上がってきたらカタカナ語など「○○縛り」のようなやり方もできます。

空いた時間を目一杯使いたいときにおすすめです。ひとりずつ言わせて、それを教師が板書。未習語がでてきたら説明を加えていくと、その場で語彙を増やすこともできます。学期の初めに一度やってみて、終盤にもう一度やってみると、出てくる語彙が増えて成長を感じることもできると思います。

なぞなぞ

「なぞなぞ」とは一体何なのかを説明するのが少し難しいですが、わかってくると面白がって参加してくれます。

小学生向けのなぞなぞの本などを参考にして問題を選ぶといいと思います。小道具は要りませんが、事前の準備が必要。常に何問か持っていると時間が空いたらすぐできますね。課題が終わって暇そうにしている学生に、こそっと出してみるのもいいかもしれません。

早口言葉

どの言語にも似たようなものがあるので、意味が分からなくても楽しく取り組むことができます。発音の練習にもなりますね。スピードを変えるだけでレベルアップを実感することができるのでおすすめです。隙間時間はもちろん、授業前のウォーミングアップにも使えます。

限られた時間を有効活用しよう

いかがですか?皆さんのクラスで使えそうなものはあったでしょうか?

空いた時間だけでなく、学生たちの気分がいまいち乗らないとき、難しい内容が続いて疲れてきたときなどの気分転換にも活用できると思います。ただ、学習者によっては、ゲームはあまり好きでなかったり、その時間をもっと勉強らしいことに使いたいという考えもあると思います。

無理強いはせず、「こんなこともあるんだよ」くらいの熱量で、はじめはやってみるといいのではないかと思います。

また、上記に挙げたものはあくまで隙間時間を活用するためのものです。この準備のためにたくさん時間を使ったり、教師の負担になってはいけません。本来やるべきことに全力投球して、時間が空いたときに使える引き出しをいくつか持っておくのがいいかなと思います。

授業の終了チャイムが鳴るギリギリまで、ぜひ学生たちが日本語に触れるチャンスを作ってあげてくださいね!

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