日本語クラスは初日が肝心!印象が劇的に変わる小さな気遣い3選

こんにちは!大石祐子です!

今日は日本語クラスの初日について考えたいと思います。特に学期の初日や、いつもとは違うクラスの代講って緊張しますよね。何度経験しても、教室のドアを開ける瞬間はドキドキするものです。演劇の舞台に上がるような感じだなぁと、いつも思います。

そんなときわたしは、学生たちに会う前に、自分にスイッチを入れます。どんなスイッチかは後ほど!

みなさんは初めてのクラスに入るとき、どのような準備をするでしょうか。教材を分析して、教案を作って…授業の内容についてはもちろんだと思いますが、それに加えてもうひとつ。“空間づくり”の準備をしてみたことはありますか?

わたしは日本語学校で専任講師だったため、学期初日や代講を多く経験してきました。良い授業をするにはまず、良い空間をつくることが大切なのだと感じています。初日をうまくコントロールできれば、学生からの印象がぐんと良くなります

どうすればいいのか、一緒に考えてみましょう。

目次

学生の気持ちを考えて

小学校、中学校、高校、大学…ご自分が学生だった頃を思い出してみてください。入学式やクラス替えの日。新しい先生はどんな人だろう。優しくて話しやすいといいな。厳しかったらどうしよう。などと、少なからず緊張があったと思います。

そこへ、ガラガラとドアを開けて入ってきた先生。第一印象はここで決まりますね。元気がなかったり、不安そうな表情だったらどうでしょう。え?これからこの先生に習うの?大丈夫かな…。心配になってきてしまいます。あまりにも自信がなさそうに見えたら、話をちゃんと聞いてくれないかもしれません。

先生がどんな様子だったら、安心してついていこうと思うでしょうか。力を入れ過ぎず、抜き過ぎず、ほどよい緊張感を保ったまま、何とか学生を味方につけたいですね。

まじめな学生はもちろん、寝てばかりいたり、私語が多かったり、普段頭を抱えてしまうような学生でも、新しい先生が来たときくらいは、少しはこちらを見てくれるはず。この瞬間がチャンスです!

わたしはあなたをちゃんと見ていますよ。あなたの話をちゃんと聞きますよ。と、伝えたい。決して「あぁ、この先生の授業聞かなくてもいいかな」と思わせてはいけないのです。目指したいのは、先生の話を聞きたくなる雰囲気。授業に参加したくなる空気。楽しいと感じられる時間。

では、具体的にどうしたらいいでしょうか。心がけやテクニックはたくさんありますが、ここではちょっと意識するだけですぐにできる、3つのことをご紹介したいと思います。

早速みていきましょう。

やるとらやないでは大違い!小さな気遣い3選

授業中、教師は常に教室全体に気を配る必要があります。一番前に座っている学生から、一番後ろの席に座っている学生まで、平等に。視線だけでなく、実際に学生のそばに行くことも大切です。教師の居場所は黒板やホワイトボードの前だけではありません。

初日に「この先生はいつもみんなを見ている」という印象がついたら、授業が引き締まるだけでなく親しみも生まれるのではないかと思います。教師らしさを見せつつ、味方だと感じさせる。学生についてきてもらうには意識的な気遣いが必要です。

【1】出席をとるときはしっかり顔を見よう

日本語学校のクラスで、教師と学生全員が1対1で交流する最初のチャンスは、出席確認だと思います。初めてのクラスだと外国人の名前を読むのにも一苦労かもしれません。ですが、読むことに一生懸命になりすぎて、出席簿から目が離せないということは避けたいものです。授業前にひと通り、読み方を確認しておくと安心ですね。

学生は自分の名前がいつ呼ばれるのか、ちゃんと発音してもらえるのか、少なからず緊張しています。クラス全体で名前を呼ぶことは、ほかの学生たちに名前を知らせることにもなるので、責任重大です。名前を呼んだ後は、返事をした学生の顔をよく見て、もう一度名前を繰り返し本人の納得いく発音なのか確認しましょう。

それからぜひやってみていただきたいことは、一問一答のやり取りです。入るレベルにもよりますし、あまり時間をかけられないかもしれませんが、可能であれば一つ質問してみてください。

ゼロ初級は挨拶でいいと思います。「〇〇さん、こんにちは」と個人に対して話しかけることで、学生は親近感を感じてくれるはずです。少し話せるようであれば「元気ですか」「今朝は何を食べましたか」など学生の負担にならない程度の質問をして答えてもらう。

さらに話せるレベルでは「今日の服、可愛いですね。プレゼントですか」など少し突っ込んだ質問をしてみてもいいと思います。

朝眠くても、面倒くさがり屋でも、恥ずかしがり屋でも、その瞬間、学生はきっと教師の顔を見るでしょう。これがとても大切なことだと私は思います。「この先生は話を聞いてくれる」という印象を与えることができるはずです。

【2】休み時間、授業前後は積極的に声をかけよう

中には人前で話すことが苦手だったり、誰に対しても反抗的な態度をとってしまったりする学生がいるかと思います。そんな彼らには休み時間に話しかけてみましょう。こちらが関心を持っていることをアピールします。

気を付けなければいけないのは、どの学生にも対等に接することです。相性のいい学生だけでなく、ちょっと苦手だと感じる学生にこそ、声をかけてみてください。

休み時間は、次の時間の確認をすることで頭がいっぱいになってしまうこともあるかもしれません。ほんの少しでいいです。ひとり一人に話しかけるということを意識してみてください。そうすることで早く学生の名前を覚えることもできますし、学生にもこちらのことを覚えてもらいやすくなるはず!

【3】ルールを徹底しよう

所属機関によっていろいろな授業中のルールがありますよね。厳しさの程度も様々だと思います。

食事や私語、携帯電話の禁止、シャープペンシルや鉛筆を使うこと、教材を忘れたらコピーをとりに行くこと…などなど。

どこまで厳しくするのか、どこまで許していいのか。すべて注意していると時間をとられてしまうため、あえて見逃すこともあるかもしれません。

でも、学生は教師を見ています。初めての日は特に、見定められていることも。

初級の場合は絵なども使いながら、「食べます、ダメです。携帯電話、ダメです。英語、中国語、ベトナム語、ダメです。日本語で話します」などと、ルールを確認すると思います。

そのときはぜひ、教室の後ろまで行って、ひとり一人の机の上や表情を確認してください。授業は大切な時間だから、きちんとしなければいけないということを実感させるのです。

初日はいつも以上に目を光らせ、決められたルールを徹底するようにしてください。怖い先生になる必要はありません。笑顔でいながら、でも緊張感は忘れずに。守らない学生を見つけたら、そのときはピシッと指摘する。

いつも怖い先生より、メリハリがあったほうが効果的です。「この先生はルールに厳しい」ということを印象付けることで、今後がきっと楽になります。わたしは教室のドアを開ける瞬間、自分にスイッチを入れます。オンライン授業の場合は、画面に映る直前。

上記のことを思い出しながら、営業スマイルを作ります。これから舞台に上がりますからね、見られることを意識しないと。笑顔を作ることで、気持ちが切り替えられて程よく緊張も和らぐので、習慣にすることをお勧めします!

空間づくりで授業をもっと楽しく!

どんなに授業内容の準備をしっかりしていても、教室の空気をコントロールできなかったら、思い描いた授業をするのは難しい。反対に、空間づくりさえうまくできていたら、学生が助けてくれます。内容は同じでも、その場の空気によって得られるものは変わります。

教師も学生も、せっかくなら楽しくて充実した時間を過ごしたいですよね。自分の理想の雰囲気で、準備した授業を思い描いたように進めるためには、学生の協力が必要です。協力したくなる空間をつくるのは、教師であるわたしたちです。

今回は3つのポイントをご紹介しましたが、学生の気持ちを考えながらぜひ試してみていただけたらと思います。ちょっとしたことで学生からの印象は大きく変わります。いい緊張感で楽しく授業ができる空間を、初日につくってみませんか。

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この記事を書いた人

大石 祐子のアバター 大石 祐子 授業空間コンサルタント

「安心して本音が話せる関係づくり」がモットー。

大学時代に国語教育と日本語教育を学び、ボランティアをきっかけに日本語教師を志す。卒業後は都内の日本語学校に専任講師として就職し、学生や講師の信頼を得るために毎日奔走。授業をはじめ教務運営においても自分なりのメソッドを構築し、主任教員を任されるようになる。

自身の経験を活かし、新人研修や大学生のインターンなど、教師力育成に特に力を注いだ。現在はオンライン講師として日本語教育に携わっている。

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