【特集】「本当に理解している?不安なJLPT読解対策授業からの脱却」(2)読解で19点以上とれる勉強法!!

こんにちは、鈴木コウジです。

『JLPTの読解』の特集の第2回です!

今回は、「学生が読解を解けるようになる勉強法」をご紹介します。

具体的には、読解の宿題(家での勉強)のやらせ方です。

おそらく学校での授業は、JLPTの読解の問題の実施と解説になると思います。

教師が解き方を一生懸命教えても、学生が解き方を理解して、実践できなければ、力はつきません。

読解の力をつける機会は、授業時間と家での学習時間の2つです。私はその2つをこう考えます。

  • 授業での問題の解答は、本番の予行練習の時間。
  • 家でやる宿題やドリルが、読解の力をつける(解き方を実践する)ための練習の時間。

紹介するやり方は、私が専任講師だったときに、非漢字圏の学生のほとんどのクラスで行い、結果を出したやり方です。学生がこれを100%実践してくれれば必ず力がつき、結果が出ます。

JLPTでは3科目(言語知識・読解・聴解)中に19点未満が1つでもあれば、不合格です。そして、19点未満になる可能性が最も高いのが読解です。学生はそれをよく理解しています。

勉強のやり方によって、必ず19点以上取れるということを信じて、指導していきましょう!では、以下で具体的な取り組ませ方を紹介します。

目次

読解対策の前提

勉強方法をご紹介する前に、前提条件を話しておきたいと思います。

以下の前提条件が無いままに勉強をしても、読解のレベルは上がらないからです。

文法や漢字や語彙の勉強以上に、読解は予習復習が大切で、学生個人の努力が高得点につながってきます。

漢字圏の学生が「読解は漢字の意味でだいたい文章の意味が取れる」と言ったりしますが、JLPTの問題の作りは年々高度になっていますし、問題作成側も漢字圏の学生を意識して作っています。そのため、漢字圏の学生だから読解の点が取れるというのは、もはや通用しません。

  1. 定期的に読解の宿題が出ていたり、読解の問題集が家にある。
    • 読解の授業の際に毎回宿題が出たり、問題を少しずつ積み上げる機会がないと、力がついていかない。
  2. 学校の授業(プライベートレッスンも)で決まった時間、文法や語彙や漢字など他の科目も勉強できている。または、他の科目ではJLPTで19点以上必ず取れるレベルにある。
    • 基本的に読解だけの勉強では力はつきにくい。総合的な力が求められるのが読解であるので、他の科目を一緒に勉強することを推奨します。
    • 読解だけ勉強するのであれば、他の科目に相当の結果を出している場合に限ります。
  3. ・文法や語彙や漢字を調べる教科書や参考書がある。(学校で買った教科書などでよい。)
    • ネットで調べることはNG。
    • ネットで調べた結果が正しかったとしても、手元にとっておけないのでNG。
    • また、メモを書き込んだりすることができないため、ネットは使わないこと。

以上の3つが勉強する前提条件です。

JLPT読解問題の必勝勉強方法

それでは、具体的に学生はどのように勉強を進めていくのかを説明していきます。

勉強方法の流れは単純です。

STEP
「解答する」(自宅・宿題)
STEP
「調べる」(自宅・宿題)
STEP
「説明を聞く」(学校・授業)

というものです。

解答する

[やり方]
1)問題に合わせて、時間を決めて解答をします。
  時間が来たら解答ができていなくてもいいので、そこでやめます。
※解答用ノートを作りましょう。解答を教科書やプリントに書き込まない。

2)解答を見て、正誤を確認します。
  →◯✕だけでよい。解説を読んだりしなくてよい。

[ポイント]
1)問題ごとの時間配分を養うため、制限時間を決めて実施します。
 → 短文が5問あるから15分で5問ではなく、必ず1問ずつ時間を測って解答する。
 → 上記のように15分で5問やるというのは、慣れないうちは絶対にできない。
   そもそも制限時間の意識がないのに、時間配分のようなことはできないため。

[補足]時間配分の目安(スピードマスターには記載がある。)
 → 短文1問3分、中文1問6〜8分、長文1問10分が目安。
 → 情報検索には制限時間の記載はないが、7〜8分程度でやりたい。

調べる

[やり方]
 1)解答するときにわからなかったものを全て調べます。漢字、語彙、文法全てを調べます。
 2)調べたものは、全て解答用ノートに書き出しておきます。
 3)もう一度、解答してみます。

[ポイント]
 1)自分がわからなかったところがわかるように、調べたものを解答用ノートなどに書き出す。
 →ノートをきれいにまとめる必要はない。わからなかったものを取り出しておくことが大切。

 2)なぜ間違えたのか?正答とどこが違うか?を考える。正答の理由がわからない場合もある。
  それを授業で質問する。

説明を聞く

ここまでの「解答する→調べる」が、学生が家でやることです。そして、家で自分で調べたもののうち、正答の理由がわからないものや、文法や語彙の意味がわからないものを、授業中や授業後に教師にきくのが、学校で行うことです。

まとめ

いかがでしょうか?

ほとんどの先生が、「このぐらいのやり方なんて、みんな思いつくでしょ。」とか「みんなこのぐらいやってるでしょ。」とか、「このぐらいやれば、良い点とれるよね。」とお思いになるでしょう。

厳しいことを言うことになりますが、はたして先生方も学生もこのやり方を100%実施できるでしょうか?

言われたことを言われたとおりに100%実行することって、本当に難しいです。だからこそ、「100%実施できたら結果が出る」と私は最初に書きました。

制限時間のルールや、解答用ノートを作ることを、本当に100%実行できますか?

家での練習で制限時間を守っているかを、教師がチェックするのは難しいと思います。しかし、授業で制限時間以内でできる学生は、習慣や練習慣れしている証拠といえるので、制限時間を守ってやっているといえるでしょう。

解答用ノートは、普通、学生が自分で作るものですが、読解対策の第1回目に解答用ノートを作りながら、授業を進めていくのをおすすめします。それ以降は、授業にノートを持って来ているかを確認する必要があります。

私は非漢字圏がほとんどのクラスでこれを実施して、結果を出したと書きましたが、このやり方が大変で、もちろん続かなくなった学生もいました。漢字の意味がわかるからという感覚で漢字圏の学生が言葉を調べなくなったりしました。やはり、このような学生は、自分が望むレベルには合格できませんでした。

教師も学生も本気で取り組む姿勢がなければ、試験に合格はできません。

最後に、この勉強方法が続く秘訣を皆さんにご紹介します。

試験対策や読解対策を行っているクラスで、1回の授業で

このやり方をやれば、絶対に合格できる!

先生が言ったとおりにやれば、絶対に合格できる!

と何回も言う

ことです。

「先生はそういうけど…」という学生のセリフに、

かぶせ気味に「絶対に合格できる!」と言ってください。

JLPTの合格がかかっている授業で手を抜く教師は絶対にいません!!

辛くて、苦しくて、甘えて、手を抜いてしまうのは学生です。


そんな学生を助けて、試験本番までのモチベーションを落とさなくするのが教師の仕事だと思います。

とにかく励ましていきましょう!!!

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