【タイで日本語教師!vol.3】− 元採用担当者が教える、− こんな教師がほしい!

こんにちは。タイ人と結婚し、バンコクと日本で活動している日本語講師、田中です。気候のいいタイで日本語教師がしたいなぁ、でも「タイ語も話せないのに、タイで先生なんてできるのかな?」「大学や大学院で専攻したわけでもないし、経験もないけど、大丈夫?」といった疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

安心してください!

応募条件を満たしていれば、タイ語も専門知識も必要ないと思っていただいて大丈夫です。筆者も「タイ語?サワディーカップ?」「日本語専攻でもなく養成講座を受けただけ」状態で、タイの日本語学校で教師生活をスタートしました。

でも、現地の言語もわからず、日本語教師としての経験がないなら選考ってどこを見てるの?たくさんの応募がある中から、いったい何を基準に採用を決定しているんでしょうか。顔か?顔なのか!?なんて思っちゃいますよね。笑

いえいえ、残念ですが(!?)もちろん違います!ということで今回は、筆者が実際に選考を担当したタイの2校で、学校から「学歴や経験より、こっちのほうが大事だ」と要望があった日本語教師の条件をご紹介したいと思います!

目次

タイで日本語教師!選考の5大注目ポイント

タイで日本語教師として働きたい!と思ったら、採用のとき何を見られているか先に知っておきたいですよね。日本の就活と違うのかな、とか、どんな準備をしたら採用確率が上がるだろうか…とか。

学校の経営陣が、選考で特に注目していること。1つでも欠けていたり、面接等のフィーリングで「この人はなさそうだな」と思われてしまうと候補から真っ先に外されてしまいかねないポイントが、この5つ。

「若さ」「寛容さ」「海外経験」「長期勤務」「性別」です。

どういうこと?と思われた方。なぜ、タイの学校がこれらを「教師経験」より大切にするのか。その理由をこれから1つずつ詳しく解説していきます!書類提出や面接の前などに読んでいただいて、参考になればと思います!

とにかく若い先生がほしい!

実はこれが最重要です!「とにかく若いセンセーがほしい(二回目)」なぜ「若い」先生なのか?理由はけっこうシンプルです。

やっぱり異文化に慣れるのが早くて、学生と話が合ってすぐ仲良くなれる若い人の方が有利なんですよね。先生に興味をもってくれれば、コミュニケーションがより活発になり、日本語の上達も早くなるでしょう。

学校にもよりますが、条件として○歳以下と提示されている場合は、その年齢までの方であればもちろん大丈夫なんです・・・が、さらに若い応募者がいる場合は優先順位は下げられてしまうことが多いです。

30代くらいまではあまり気にすることはないんですが、特に条件ギリギリの年齢の場合、書類審査でだめになってしまう可能性が高くなります。これは余談になりますが。信じられないかもしれませんが、50歳以下で募集をしていても50代、60代からの応募が非常に多いです!

残念ですが、どれだけたくさんの経験があったとしても履歴書を最後まで読んでもらえていいない可能性が高いです。万が一という可能性はあるんじゃないか?と思って応募されているんだと思いますが、経験上本当に可能性は低いと感じます。

これは、ビザなどの関係もありますが、とくに健康面での心配もあります。タイの学校では社会保険にも加入しますが、指定された病院で、限られた額しかまかなうことができません。何かあった時に、日本のようにはいかないのです。

私の経験ですが、求人を出すとすぐに比較的高齢の方から応募がたくさんあります。これは「タイで日本語講師をしたいが、学校側が若い先生を優先に採用しているため日本語教師の仕事につけていない高齢の方がたくさんいる」ということを反映しているのかなと思います。

年齢が高いと絶対ダメ、というわけではなく、タイでは日本国内と違い年齢をかなり重視している、ということです!

おおらかで、価値観の違いがわかる先生がほしい!

学校やタイ人の先生たちが心配されているのがこれです。えっ?これって経験より大切なことなの?そう感じる方もいるかもしれません。どういうことかというと…

私も含め、日本人は日本社会の価値観で生きています。もちろん価値観の違いはあって当然という考えを多くの日本人が持っているかと思います。

しかし、「価値観の違いがわかる」という「価値観」の中でも日本人にとって許される違いと許されない違いがあり、実際は非常に狭い範囲しか許容できていない、という場合があるんです(なかなか上手く言葉にできないのですが…)。

具体的に言うと、私の母に至っては「みそ汁の具材の切り方」でさえ許してくれません!洗濯物の畳み方や食器の洗い方などで家族やパートナーと揉めたことのある人もいるのではないでしょうか。笑

つまり、「価値観の違いはあるよね」と理解していながらも、自分の価値観を基準にして「これはいい」「あれはダメ」とやってしまいがちだということです。

で、話をタイで日本語教師として働くというところに戻すと、「タイにはタイの価値観があるから、いちいち日本の常識を持ち込んで、挙げ句のはてに怒り出すなんて本当にやめてほしいなぁ。」ということです。

タイは典型的な南国スタイルで、のんびりマイペース

  • 時間に厳しくない。
  • 問題が予想できても、対応はその時に考えればいい。
  • 約束は約束であって決定ではない。
  • 家族を優先する。
  • 人に怒られたくない。
  • 焦らない。

私が感じるのはこれくらいですね(経験上の感想です!違うと思われた方、すみません!)テキパキしているなぁ、と思う人でもどこか子供っぽかったりするのがタイ人です(いい意味で!)。

勤務時間内であっても、お菓子を食べて、同僚と楽しくおしゃべりします。プライベートの電話もラインもフェイスブックも常にON!(もちろんみんなではないですが、ほとんど!)

会議も開始予定時刻にはまだ誰もいなかったり、いつの間にか会議自体がなくなっていたり!日本人の中には「だからタイ人はだめだ、あたりまえのことができていない!」と不満を漏らす人もいます。そんなときは「郷に入っては郷に従え」で、こちらも気持ちよく真似していればいいんです。

文句を言ったり、上司であるタイ人に苦情を言ったりしたら間違いなく「あの日本人は面倒くさい。関わってはいけない。」とタイ人の中でうわさになり(タイ人もうわさは大好き)、居心地が悪いだけでなく、情報共有もうまく行かなくなってしまいます。私のいた学校でも、実際そんな先生はいました。時々オフィスでも怒鳴り声が響いていたんですが、タイ人の先生たちは「ああ、あの先生ね・・・」といった反応でした。

ということで、価値観の違いを理解でき、予想外のことにも動じないおおらかな先生が求められています。他のスタッフや学生と気楽に楽しくコミュニケーションできることは、実はタイでは教師経験より大切なことのようです!

海外経験がある先生がほしい!

あなたは海外に旅行したり住んだりした経験はありますか?タイで働きたいという方なら、ほとんどがあるのではないでしょうか!タイの学校ではそんな海外経験も重視されます。

というのも、タイは東南アジアではかなり発展していますがまだまだ発展途上国とされています。東南アジアへ行ったことがある人ならイメージできると思いますが、ご飯は屋台、歩きにくい道、スコールなど、特に衛生面で大丈夫な人と無理な人にはっきり分かれると思います。

私の友人でも、旅行はいいけど住むのはちょっと・・・という人は何人もいます。だから、海外へ行ったことがないとなると学校側も少し心配なんです。もし、海外で生活したことがない人とある人がいたら、海外経験がある人を採用したほうがリスクはより少なくなるということです。

タイへ行ったことがなくても、外国に長期間住んだ経験がある人なら学校も安心して迎えることができます!

長期間働いてくれる先生がほしい!

もしタイで働くとしたらどれくらいの期間をイメージしますか?1年?2年?それとも5年以上でしょうか?「どれくらいこの学校で働きたいですか?」この質問はほとんどの学校で面接のときに聞かれると思います。

私も必ず聞くようにしていました。面接をしていると、将来的な予定もあると思いますが、思ったより「半年」や「一年くらい」という答えが多かったです。「ちょっと海外で働いてみたい」という気持ちもわかりますが、ちょっとすぎます!

タイの学校からすると、10年でも20年でも日本語の授業を一緒にしてくれる先生を探しているんです。最初に「半年くらいです!」と言ってしまうと、「ジョーク!?もう一回聞いてみようかな?」とすら思われてしまいます。

タイでの就職は「教師体験コース」ではないし、そもそも半年や1年では、仕事を覚える前に日本へ帰ることになってしまいますよね!?

もし1年くらいのつもりでも、面接では最大限可能な期間(少なくても2年以上)を伝えたほうがいいです!後で短くなったらしょうがないですが、まずは採用されないといけませんからね!(こんなことを言っていいのかわかりませんが!)

もちろん、長く勤めたり、ずっとタイに住んだりする予定であればそうお伝えください。

というのも、タイで働くために必要なビザや労働許可証は、学校が準備してくれることになると思います。これもかなりの労力、時間、お金がかかるんです。一度取得すると1年間は有効なので、1年未満でやめてしまうと学校としては損になります。

「男性がほしい」「女性がほしい」はタイミング!

女性の方が教師は向いているから男性は採用されにくいんじゃないか?こう思われている方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。女性しか採用しないという方針の学校は募集条件にそう書かれていますが、基本的に大丈夫です。

しかし、どちらが有利かといえば、完全に募集タイミングでの日本人教師の男女比率によると思います。私がいた学校では男性ばかりや女性ばかりになるのは避けたいとのことでした。

もちろん、学校から「今回は男性がほしい」ということであれば男性の応募者を採用する可能性は高くなるし、その逆もあります。もしかすると、若い男性は日本語教師の中で圧倒的少数派なので多少有利になるかもしれませんね!

まとめ

いかがでしたでしょうか?まとめると

  • 若い先生
  • 価値観の違いを理解できる先生
  • 海外経験のある先生
  • 長期で働ける先生
  • 不足している性別の先生

これらが、選考で「学歴」や「経験」以上に重要視されているポイントです。

お伝えしたかったことは、履歴書、面接ではまずここをチェックされているということです!面接もなごやかな場合が多く、全然関係のない話になったりすることもありますが、一緒に働いて楽しそうな先生、学生と話が合いそうな先生なら、他に候補者がいなければそのまま採用になることが多いです。

タイの学校に興味がある方の参考になれば幸いです!あ、あと一つありました!

もし面接で「タイ語は覚えようと思いますか?」と聞かれたら、即答でとりあえず「イエス」がおすすめです。正直に「ノー」と答えるのは損ですよ~。

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この記事を書いた人

田中 陽介のアバター 田中 陽介 タイに家を買った講師

タイ在住歴8年。大学在学中に交換留学でバンコクを訪れ、タイの魅力に取り憑かれる。卒業後、会社員、公務員を経験。

日本社会の息苦しさと、海外で働きたいという気持ちから、日本語講師として再びタイへ。地上の楽園の一つであることを再認識する。バンコクの国立大学、私立大学、日本語学校、そして京都の日本語学校で講師を経験。大学では日本人講師の採用も経験する。

現在は、東京の私立大学で非常勤講師として留学生向けの授業を担当。楽しく生きる方法を日々研究中。タイ人と結婚し、一児の父。

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