こんにちは!SenSeeメディア編集部のさおりです。
これから日本語教師を目指したい!と思ったら、まず気になるのが「なり方」ですよね。
こちらの記事で詳しく説明していますが、日本語教師になるには
- ①大学の主専攻/副専攻
- ②420時間の日本語教師養成講座
- ③日本語教育能力試験
の3つのルートがあります。
ここで悩むのが、「え、じゃあどの方法がいいの?」ですよね。笑
身近に日本語教師がいれば話が聞けますが、探してみても案外日本語教師が見つからない…なんて方も多いのではないのでしょうか。
そこで!日本語教師応援サイトであるSenSeeメディアが独自に現役日本語教師にインタビューしました。
我がメディアが誇る日本語教師たち、どんな経歴で日本語教師になったのでしょうか?また、「もしこれから日本語教師になる!というタイミングに戻れたら、どうする?」といった質問にも答えています。
国内外で活躍中の日本語教師、採用経験のある日本語教師が本音で答えます。これから大学選びという人も、社会人で転職を考えているという人も必見です!
現役日本語教師に聞いた!日本語教師になった方法&その理由
まずは、今現役で活躍中の日本語教師12人がどのようなルートを経て日本語教師となったのかを紹介します。
アンケート結果は、以下のようになりました。
ルート | 人数 |
---|---|
大学の主専攻/副専攻 | 5人 |
420時間日本語教師養成講座 | 3人 |
日本語教育能力試験 | 2人 |
その他 | 2人 |
では、早速詳細を見ていきましょう!
【1】大学の主専攻/副専攻
SenSeeメディアでは最もポピュラーな日本語教師のなり方が、大学で学ぶというものでした。
(12人中5人)
その理由を聞いてみると、みなさん基本的に「高校時代から日本語教育に興味があった」とか「海外で働く手段として気になったから」とのこと。
他には、
- 英語教員免許と一緒に取得できるとのことだったのでついでに
- 大学のときにたまたま副専攻の日本語教員養成課程があったから(日本語教師の仕事には興味は無かったのですが…)
これから大学進学をするという人は、「ついでに」履修するのも手段の一つかもしれませんね。将来の幅が広がりそうです。
【2】420時間日本語教師養成講座
次いで多かったのが、420時間講座の受講。
(12人中3人)
理由は、
- 日本語教育についての知識がゼロだったから
- 能力試験に独学で合格できる自信がなかった
- 一定期間受講すれば、確実に求人に応募できるから
大学で日本語教育を学ばなかったけど、転職先として日本語教師っていいかも?と思ったときに選択肢に入る感じですね。ちなみに、420時間講座のメリットや向く人はこの後出てくるので、お楽しみに
【3】日本語教育能力試験
12人中2人が選択した、日本語教育能力試験。こちらも理由を見てみましょう。
理由
- 一番安い方法だから
- すでに大学を卒業しており、時間的に検定試験がいちばん現実的だったか
別記事で紹介していますが、日本語教育能力試験は年に一回、10,800円(税込)の受験料で受けることができます。(2020年12月現在)
社会人で養成講座に通う時間がない、独学をがんばるから安い方法がいい、という人には向いているんですね!
【4】その他
2人ではありますが、「その他」の答えを紹介します!両者とも、上記の方法のうち複数を経て日本語教師になったそうです。
- 一人は「大学で学ぶ」+「養成講座」
- もう一人は「大学で学ぶ」+「養成講座」+「日本語教育能力試験」のすべてをコンプリート!
両者とも、大学で日本語教育について学んだものの、卒業後数年経ってから日本語教師になったそうです。大学で勉強したけれど、これからすぐに教壇に立つには自信がない…と考え、養成講座に通ったとのことでした。
(能力試験を受けた方は、養成講座受講中、ちょうどよいタイミングで試験があったから受けてみたそうです。)
現場を知っているから言える。自分がこれから日本語教師になるなら、この方法を選ぶ!
ここまで、現役日本語教師が「どうやって日本語教師になったか」をお伝えしました。次の質問は、「もし今、日本語教師になる前にタイムスリップするとしたら、どの方法で日本語教師を目指しますか?」です。
結果は以下のようになりました!
ルート | 人数 |
---|---|
大学の主専攻/副専攻 | 5人 |
420時間日本語教師養成講座 | 6人 |
日本語教育能力試験 | 1人 |
以下で、理由とともに詳しく紹介します!
【1】大学の主専攻/副専攻
日本語教師として第一線で活躍されている皆さんの声なので、「やっぱり日本語教育が好きだから」という意見が目立ちました。
アンケート結果なので個人の意見ですが、興味深かったものをご紹介します!
大学は時間的余裕もあるので、「詰め込み」じゃない勉強ができます。
養成講座は、ある程度決まった内容を詰め込んでいく感じなので、広く浅くになってしまいます。ちょっと物足りなかったですね。
【2】420時間日本語教師養成講座
SenSeeメディアの日本語教師内で最も選ばれたのが、養成講座。
実習以外の理由には、以下のような意見がありました。
養成講座での学びだけでなく、デビュー同期になる仲間に出会ったことが本当に大きいと感じているからです。修了して何年も経ちますが、今も情報交換をしたりしています。
色々な経験を積んでから養成講座で学ぶのもいいと思いました。また、養成講座のほうが講座終了後すぐに非常勤として働く人が多く、その後の横のつながりが得やすいので。
ちなみに、後者は実際には大学で日本語教育を学んだ方の意見でした!
大学で学ぶ以外なら、経験を積んでから養成講座で日本語教育について勉強したい、というわけですね。
【3】日本語教育能力試験
12人中1人ではありましたが、能力試験を日本語教師への道に選ぶと答えた人もいました!その理由は…
一人で勉強したいタイプなので、とりあえず日本語教育能力検定試験の受験を考えます。
もしまだ大学生で自分の大学に副専攻があればやはり受講するでしょうし、副専攻がなければ民間の養成機関で実習だけ参加することは考えると思います。
やはり、この方も「実習」をキーワードにしていますね。
日本語教育能力試験か日本語教師養成講座かの境目は、自分自身の学習スタイルと実習にあるようです。
日本語教師になるには、大学?養成講座?能力試験?それぞれのメリットや向き・不向き
最後に、SenSeeメディアの日本語教師に、日本語教師になるには?の3つのルートについて、それぞれの特徴を挙げてもらいました!
すでに「日本語教師になるんだ!」という強い意志を持った大学進学予定者なら大学で学ぶ一択かもしれません。でも、転職等で日本語教師を検討している人には、大きなヒントがあるはず!
以下で、どんな人にどの方法がオススメかチェックしていきましょう!
【1】大学の主専攻/副専攻
こちらは前述されていますね。
- 大学進学時点で日本語教師を目指している人
- 日本語をはじめ、「言語習得」や「言語学習」に興味がある人
上記のような方は、大学で学ぶのがオススメ!というのがSenSeeメディア日本語教師の意見でした。
【2】420時間日本語教師養成講座
養成講座が向いている人として挙がったのは、以下のような人です。
- お金と時間に余裕がある人
- 全く日本語教育を知らない/初めて勉強する人
- 養成講座修了後、すぐに日本語教師として活動したい人
- 求人など色々な情報が欲しい人
- 教案作成や授業の練習をする機会が欲しい人
- 仲間がいることでモチベーションが保てる人
- 強制的に勉強させられる環境に身を置いたほうがいいと思う人
- 年1回の日本語教育能力試験を待たずに早く日本語教師になりたい人。
転職を考えている人で、退職してから集中して養成講座の受講を考えている人や、仕事を続けながらでもスケジュールに余裕がある人には向いていそうです。
「独学じゃサボっちゃうかもな~」という人も、仲間や先生に見守られながら勉強できるという点で、養成講座は役に立つでしょう。
【3】日本語教育能力試験
日本語教師になるための3つのルートで最も費用が安くすむ「能力試験」。どんな人が向いているのでしょうか?
- 最短の時間と資金で日本語教師になりたい人
- 独学でもコツコツと計画を立てて持続的に学習できる人
- 養成講座に通う時間的余裕がない人
- 決まった時間にスクールに通えない人
- 自分で勉強の管理ができる人
- 日本語教育やその周辺の分野(言語学、日本語学など)の勉強をしたことがある人
- 実習がないので、ボランティアなどで実践しようとすることのできる人
- 大学で教職課程をとった、など教育関係の勉強をした人(あとは独学でも「日本語」の部分を強化すればいいと思います。)
やはり、「独学できる」「実習経験(教育現場に立った経験がある)」というのが共通部分なようです。
ちなみに、次のような意見もありました。
ここに正直言って、どの教科の実習もしたことがない、という状態では、いくら検定試験に合格していても教えるのは難しいと思います。
「日本語」を学ぶにしても、分析好きな人や独学が向いている人はいいですが、そうでないなら、養成講座をおすすめします。
日本語教師は面白い!自分に合ったなり方を選んで、日本語教育界を一緒に盛り上げよう!
いかがでしたでしょうか?
身近に日本語教師がいない!という人にはなかなか興味深い「現場経験者の意見」だったと思います。
SenSeeメディアの日本語教師が口をそろえて言うのは、「日本語教師は様々な経験が活かせる職業だ」ということ。日本語教師歴だけでなく、日本で暮らしてきた経験、海外経験があれば、文化間の違いに戸惑った経験など、今までの人生で得たものがすべて指導に反映されます。
ぜひ、あなた自身の今までの人生、そしてこれからの人生での経験を指導に役立ててください!
最後に、「どの方法で日本語教師になるか悩む…」という方にアドバイスです。
どの方法も一長一短なので、ご自身のタイプや置かれている環境と相談して決めてくださいね。
日本語教育以前に、日本語そのものについて考え直してみると思っている以上に奥が深いです。
どの方法であっても、資格をとるために勉強している間は沢山の気づきがあり、とても充実した時間になるはずです。
みなさんと日本語教育の現場でお会いできることを、楽しみにしています!
一緒にがんばりましょう!
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