中国人クラスを初めて持つ人必見!中国人クラスの特徴と気質・教えるときのポイント3つ

日本語を教えるとき、学習者の国によって意識するポイントを変えると授業がうまくいきます。

  • 「中国人だから、〇〇しよう」
  • 「ベトナム人だから、〜に気をつけなきゃ!」 とか。

あなたは中国人に教えるとき、どんなことを意識していますか?

私が今までに出会った学習者の中で一番多かったのは中国人。私自身も中国に留学したことがあり、中国人の友人もいます。

そんな私が中国人クラスの特徴と気質・教えるときのポイント3つをまとめました。

中国人に初めて教える方、日本語教師になったばかりの方、コレを読むと中国人学習者とのコミュニケーションがとりやすくなりますよ!ぜひお試しください!

目次

中国人クラスの特徴とは?授業のポイント3つ

私が日本語教師になったばかりのとき、中国人担当のスタッフから

「彼らはみんなの前で注意されることを嫌うから、注意するときは一対一のときにしてね」

と言われたことがあります。

その時は「へぇ〜」くらいにしか思っていませんでしたが、その後、韓国人・ベトナム人・バングラデシュ人…いろいろな国の人に会ってみたら、学習者の雰囲気が全然違う!

今回は私が中国人学習者に教えるときに、か・な・り意識している3つのポイントをお伝えします!

ポイント1:学歴によって勉強スタイルが違う

私は学歴が全てではないと思っています。学歴で人を判断することもしません。でも、中国人学習者に日本語を教える時は彼らの学歴を確認してから授業をします。

なぜなら「受験勉強ができた人」と「受験勉強が苦手だった人」には勉強スタイルに大きな差があるからです。

中国には「国家重点大学」と呼ばれる政府が権威ある大学だと認めた大学があります。簡単に言えば「国が認めたいい大学」でしょうか。

国家重点大学卒業の学習者、または国家重点大学を目指していた学習者は覚えることが得意で、何時間も勉強し続ける集中力があります

彼らがどのくらい勉強するかって?

小中学生なら、朝7時くらいから勉強すると答える人が多数です。高校生なら夕食後も学校で22時くらいまで勉強しています。

私が中国の大学に通っていたときは、朝の5時でも夜の1時でもロビーで勉強している人がいました。

こんな感じで受験勉強ができた学習者は覚えることや長時間勉強することに慣れています。なので、詰め込み型のカリキュラムでも高得点が取れることが多いです。

一方で高校卒業後から働いている学習者や専門学校に進学している学習者は、受験勉強が苦手だった可能性があります。

  • 自分にあった勉強方法がわからない
  • 長時間の集中力が保てない(まぁ、7時~22時まで集中できる人のほうが少ないと思いますが…)
  • 勉強よりも働くこと(稼ぐこと)に興味がある

受験勉強が苦手だった学習者には、単語の覚え方や文法の身につけ方など、勉強方法から伝えるほうが成績が上がります

集中力が保てないときは、1コマの間にも気分転換になる活動を挟むと効果的です。

クラスの盛り上げネタや気分転換になるネタは下記の記事にも載っているので、参考にしてみてください!

ポイント2:メンツを大切にするとクラスコントロールしやすい

中国人は面子(メンツ)を気にします。日本語の「メンツ」と中国語の「面子」の意味は少し違いますが…。

日本人もメンツを気にしますが、中国人は日本人の何倍も、何百倍もメンツを重視するのです。

だから、授業中は学習者のメンツを立て、メンツを潰すようなことは言わないのがクラスコントロールがうまくいくコツです。

じゃあ、具体的にどうすればいの?って思いますよね?

学歴・収入・外見・職業などは大勢の前では話題にしない。学習者を褒めるときはみんなの前で堂々と、注意するときは個人的にコソっとする。これが大切です。

学歴・収入・外見・職業などは日本でも公の場で話題にすることは少ないですが、日本語を教えるときって、いろいろな内容を話題にしがちですから注意が必要なのです。

具体例①「ミラーさんは会社員です」という例文があったから、学習者の親の職業も聞いてしまった。

主に出稼ぎの人たちが担っている職業へのイメージは「収入が低い・学歴がない」といったものです。もし、学習者の親がその職業の場合、メンツが潰されたと感じるかもしれません。

具体例②「カリナさんは髪が長いです」という例文があったから「〇〇さんは肌が白いです」と言ってしまった。

中国語には「肌の色が白くて、お金持ちで美しい女性」という意味の「白豊美」という言葉あり、「肌の色が白いこと」がプラスの意味で考えられていることがあります。小麦色の肌をした学習者がコンプレックスに感じているかもしれません。

学習者を褒めることも大切です。でも、授業中に褒めることって日本語の能力に関係することがほとんど。毎回同じ学習者を褒めるのもよくありません。

多岐に渡る内容で学習者を褒めたたえてください!例えば…

  • 遠足のときに、リーダーシップをとっていた学習者を褒める
  • スポーツ大会で活躍していた学習者を褒める
  • 素敵な写真を見せてくれた学習者のセンスを褒める

学習者を褒めて育てるのがおススメです。

ポイント3:習慣の差を授業に取り入れるのがコツ

日本と中国の習慣の差を授業に取り入れると、かなり興味を持って聞いてくれます。

学習者は進学や仕事のために日本語を勉強していますからね!日本人の考え方や習慣には興味があるんです。

習慣の差と言っても「日本では挨拶のときに握手はせずにお辞儀だけ」。こんなことはみんな知っています。もう少しマイナーな内容で攻めましょう。

日本では…

  • 食事中に乾杯するのは1回だけ。乾杯前には食べないのが常識
    • (中国は何回も乾杯OKで、乾杯前に食べ始める人もいる)
  • 女性の下着は見えない・透けないが通常
    • (私は中国で下着が見えている女性をかなり見かけました)
  • 語尾上がりの「あ~?」は怒っているときに言う
    • (中国語では疑問の意味の「え?」と同じ意味です)
  • 舌打ちは怒っているときにする。人前でするのはマナーがよくない
    • (中国では地方によって意味が異なるようですが、悪い意味はないという人もいます)

学習者が「え?そうなの?知らなかった~!!」と思う内容だとウケがいいし、日本語を身につけた後にも役に立ちます。

中国人と日本人って、肌・髪・目の色が似ている人が多いです。だから、「私たちの習慣って、だいたい同じだよね~」と思いがち。でも、実は全然違うんです!!

中国に行ったことがないから、そんなの分からないという方。教室で感じた素朴な疑問でいいんです。疑問を話題にしてみてください。

まとめ

中国人クラスを担当するときのポイントはこの3つ。

  1. 学歴によって勉強スタイルが違うので、学習者の学歴を把握し、相手に合った授業方法にする
  2. メンツを大切にして、学習者の気分を害することは避ける
  3. 学習者は中国と日本の習慣の差に興味があるので、授業に取り入れる

このポイントは私も日本語教師を始めたときに知りたかったです…。

この3つを意識しながら授業をすると、授業内容もうまくいくし、学習者との関係もうまく築けますよ!次からの授業で取り入れてみてください。

この記事以外にも、中国人学習者に教えるときに配慮していることについて、書いたことがあります。

時間があれば、ご覧くださいませ。

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